leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

再読『夜のピクニック』恩田陸

 

8年まえに読んで、ここにも書いていましたね。再読です。2004年夏に上梓。

高校での「歩行祭」という昼夜80キロ歩き続けるという学校行事を舞台に、登場人物の心の動きを追う。

第2回の「本屋大賞」を獲っている。その頃から「本屋大賞」の評判は高まったのではないか。直木賞受賞作よりもなるほどと思える年もある。

そもそも「高校生同士がつきあう」って、どういう振る舞いがベストなのであろう?

幸か不幸か「好きな人がいると思えるだけで幸せ」な高校生活を送った自分には、未だに謎。

本書に登場する、ある事情で「視線」を交わしていた二人にとって、周囲の理解を得るか得ないかも、友情の「踏絵」になっていたようだ。

数年前、模試作成のため、小説の下読みをしていた頃に比べ、今の読書の何と自由で、読後に深い思索に耽ることのできることが嬉しくてたまらない。