ジェンダーに関する認識は、意識的にバージョンアップしているかどうかの試金石。
「知らなかった」では済まされない「アンテナ」を誰しもが持つことを求められている。
筆者は東京大学でジェンダー論を教え、駒場キャンパスの大教室を満席にしている。
「炎上CM」を4象限図式に当てはめ、それぞれの問題点を的確に突いている。
自治体の広告も取り上げられ、
1997年に東京高裁は、公権力の行使者たる行政は、少数者である同性愛者の権利を視野に入れた細かな配慮をする必要があり、そのことに無関心であったり知識がなかったりということは許されない、という趣旨の画期的な判決を出します。
「行政は知らなかったではすまされない」と20世紀にすでにいわれているのです。
と、法的にも裏打ちされていることを示している。
「ではどうすればいいの?」 という処方箋も提示されている。
"they(彼ら/彼女ら)"や「さん」「先生」の活用、チコちゃんのナレーション「いまこそすべての日本『国民』に問います」は、「日本のみなさん」ですむ。
体型いじりの女性のお笑いが「メンバーの体型をいじりにくい」とか「いじってほしいときにMCにスルーされる」という不満を語っているのをテレビで観たことがあるが、だんだんそれは「お笑いのネタ」にはならなくなるのかもしれない。