書評を観てすぐに読みたいと思ったので購読。
ウディ・アレンの映画は、会話の妙味を楽しむものが多く、「これぞ!」と思える作品は私には正直わからない。1985年の「カイロの紫のバラ」は、公開後数年経ってからビデオで観て面白いとは思ったが。
ダイアン・キートンやミア・ファローともパートナーの関係にあり、現在、養女だったスンニと結婚している彼が、#Metoo運動の渦中に置かれ、映画界を追放されようとしている。
彼の多情な振る舞いが、周囲を傷つけ、結果、自業自得とも言える境遇に。
ミア・ファローという女性も謎が多い。なぜ、愛情を注ぎきれないほどの養子縁組をこれでもかと続けたのか。収入は、ウディ・アレン監督の映画出演料に依存している。
最後には、Amazonのビデオ配給システムが莫大な投資を得て、コンテンツの囲い込みをしようとする今ドキの映画産業事情も描かれている。
ウディ・アレン自身は、追放されても隠居生活ができるほどの蓄えがあるに違いない。