小川糸さんの著書は、図書館では予約数が多く、なかなか借りられない。
しかし本書は、文庫版があり、そちらに予約数が集中しているので、単行本は難なく借りることができ、本日一気読み。
瀬戸内海に浮かぶ島のホスピス「ライオンの家」に残りの生を全うしにやってくる主人公の雫。ホスピスを営むシスターや農業を営むタヒチ君、犬の六花、マスターやマドンナ、シマさんと舞さんの姉妹、雫をとりまく儚い出会いと別れが、こんなところならば最期を迎えるのも悪くないという気分になってしまう。
父との和解と妹の出現。すべてのエピソードが心温まる。
冬の日差しが部屋を暖め、よき読書の時間。