leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『キラキラ共和国』小川 糸

 

キラキラ共和国 (幻冬舎文庫)

キラキラ共和国 (幻冬舎文庫)

  • 作者:小川 糸
  • 発売日: 2019/08/06
  • メディア: ペーパーバック
 

 ブックオフオンラインで、コミック2冊、文庫本6冊、計1610円という超お得な買い物をしました。コミックは読み終え、文庫本の1冊目。

筆者の作品を読むのは初めて。本屋大賞などで、名前は知っていたのですが、図書館の予約数もかなり多く、予約するには至らず。今回、入手でき、つくづくよかった。

鎌倉を舞台に、代書屋を営む主人公鳩子。前作『ツバキ文具店』に登場する人物が既知のものとして本書にも登場しますが、「前作もぜひ読まなきゃ」という気持ちになり、図書館で予約しました。

今、仕事で、お願いの文書を認めることが多いのですが、手紙にこちらの思いを込めることが、どれだけ力量を試されることか、本作でも考えさせられます。

ひと晩時間をかけたり、外出先でよいアイデアが浮かんだり。

仕事のように、右から左へ、時間に追われて心無い文章を粗製乱造するのは、悲しい所業です。

鳩子さんのように、出す人、受け取る人の気持ちを汲み取り、便箋、封筒、インク、ペン、字の大きさ、文体…すべてに神経を行き届かせ、一通の手紙に思いを載せる。

最後に『キラキラ共和国』は、決して大層なタイトルではない。