leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『レキシントンの幽霊』村上春樹

 

村上春樹の短編をまとめて読み進めている。

1996年に単行本として発表された7編。

総じて、改行が少なく、会話文も少なく、あっても独白だったりする。

「沈黙」について書き留めておきたい。

中学からボクシング・ジムに通っていた「僕」が、勉強のよくできる「青木」からテストの1番をたまたま奪ってしまったせいで、カンニングの疑いをかけられ、青木を殴ってしまう。お互い無視したまま高3までいたが、同じクラスになってしまい、クラスの一人が自殺したことに関わっていたとあらぬ噂を流され…。

でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。

 

自分が何か間違ったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも、ちらっとでも考えたりはしないんです。自分が誰かを無意味に、決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当たりもしないような連中です。彼らはそういう自分たちの行動がどんな結果をもたらそうと、何の責任も取りやしないんです。

ryuchellが自殺した。

ジャニー喜多川から、服部良一の長男が8歳で被害を受けていたと、告発した。

 

「沈黙」がもたらす悪影響があれば、責任を取らせる行動をできることから始めたい。