伊坂幸太郎さんの作品は、ほぼ読みつくしているのだが、これだけ機会を逸し、ブックオフオンラインで200円という破格で入手できたので、ようやく。
2005年に単行本として出版されていたので、東日本大震災も政権交代もまだまだ先のこと。
主人公兄弟は、両親を交通事故で亡くす。ああ、ここで個人的に感涙。
兄はふと、自分の超能力(?)に気づかされる。疑問を持ちつつ、試行錯誤を繰り返し、その能力の有効活用を図ろうとする。
宮沢賢治の知らなかった詩作一編も重要なポイント。
そしてシューベルトの『魔王』。
登場人物も多いのだが、どんな意味があるのだろうか?とついつい深読みしてしまう。
(4/21追記)
たった1か月ほど前の書き込みなのに、忙しい日々の中だったせいか、読み直す。
読み手の想像に委ねる「余白」が多いことも魅力の一つ。すべて回収する必要はない。
もう一度読んで本当によかった。