短編集をゆっくりと読み進めている。
『午後の最後の芝生』という作品は、若い頃の失恋の情景を描いている。
19歳の恋人から手紙で別れを告げられた筆者は、芝生の刈り込みというアルバイトを続け、最古参となりながら、デートの費用も稼ぐ必要がなくなり、読売ランド近くの邸宅を最後の出張と決めていた。
何故か依頼主(大柄なミセス)から、娘の部屋を見せられ、思いを巡らせる。
同じような失恋経験が蘇る。
最近になり、共通の友人の消息が知りたくなり、思い切って元カレにメールで尋ねたところ、「知らない」とあっけない返事。こんな機会に、友人のことをあれこれ語り合うのは、語り合う相手としては不謹慎なのだろうか?