読むのは3回目になるのか。6つの短編集。
妻の死後、妻の浮気の気配を問いただすこともできぬまま、浮気相手と妻について語り合う時をもつ(ドライブ・マイ・カー)。
考えてみれば、映画の配役は、10歳くらい若かったかもしれない。特に男性。
そもそも表情が少ない役者に、深い感情を読み取るには無理がある。
読書は、映画に比べ、いくらでも想像が膨らませられるから軍配が上がる。
(独立器官)に登場する恋煩いをこじらせ、自死を選ぶ渡会医師も哀しい。
(シェエラザード)の〈空き巣狙いの時代〉の話しもあの年齢なら「あり」かも。
バー(木野)での怪しい気配は、どうやって収めたのだろう?
Seal という Kiss from a rose という歌が有名な歌手がいる。きっと彼のような風貌の持ち主なのだろうと想像できた。