leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』東野圭吾

 

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

  • 作者:東野 圭吾
  • 発売日: 2020/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 ホームにいる母が、東野圭吾を好きなので、ブックオフオンラインで過去の文庫本はあらかた送っている。自分は今まであまり読んでこなかったが、新作が出たので購読してみた。

コロナのこと、同窓会のこと、亡くなった恩師。

殺された恩師の娘と恩師の弟(元手品師)が、まさしく「口八丁手八丁」で、この殺人事件を解明していく。

ネタをばらすところ、謎のままひっぱるところ、その緩急がおもしろい。

思いがけない同窓会の人間模様。早逝した同級生をめぐるそれぞれの心の距離。

母が読んでも「おもしろい」といってもらえるだろうか。

映画『鬼滅の刃 無限列車編』

レディースデーで観た。と言いたいところですが、初のシニア料金で、話題の映画を観てきました。

二日前にネットで席を予約。開場前に「本日のチケットは売り切れました」というアナウンスが流れたので、どれだけ混みあっているかと心配しましたが、両隣は空いていて、荷物も置けました。

入り口での検温、消毒も完璧。

で、私の予備知識としては、コミックの1巻をkindleの無料配信で読んだくらいで、観客の感想が「知らなくても泣けます!」とあったので、ほぼゼロに近い状態。

妹の禰豆子が、なぜ兄の背負子の中にいるのか謎のまま。

無限列車に乗り込んだいきさつも謎のまま。

それでも時折挟みこまれるギャグシーン。

まばたきが異常に少ないキャラクター。

人物名をアニメの音だけで拾っているので、「どんな難しい漢字をあてられているのか?」と疑問。

煉獄の繰り出す技は、正直、その差がよくわからなかったが、きっと漢字に連動した技が繰り出されているのだろう。

コミックの「大人買い」、したくなった。

『ねじまき片思い』柚木麻子

 

ねじまき片想い (創元推理文庫)

ねじまき片想い (創元推理文庫)

 

 柚木麻子さんの本を、ブックオフオンラインで、3冊ほど購入。

その中の1冊。

玩具メーカーのプランナー宝子さんは、取引先のデザイナーに片思いしてもう5年。

仕事は認められているが、職場でも宝子さんの片思いは知れ渡っており、その行く末にみな気をもんでいる。

「自分の心にねじを巻けるのは、自分だけ」と、奮闘するのだが、相手にはなかなか伝わらず。

この本もハッピーエンドと思いきや。。。

 

朝ドラ『エール』

朝ドラ『エール』が最終回を迎えた。

朝7:30放映の回を録画予約しているので、観たいときに気ままに観ていた。

土曜のまとめは、私には必要なかった。「働き方改革」の一環で仕方ないと思われたが、コロナでの撮影休止まであるとは。

モデルの古関裕而はよく知らず、福島三羽烏の存在も、聴いたことがなかった。

イヨマンテの夜』の伊藤久男さんは、何度か歌っている映像も観たことがあった。

いつもブカブカの背広を着て、歌っていた。彼に扮した山崎育三郎さんはスマート過ぎて、本物はもっと『武骨』だった。

主人公は、いつも何となく頼りなく、友と妻に支えられ、それが今の時代のヒーローの描き方なのだろうとも思わされた。

最終回のコンサートは、「岩城さん」吉原光夫さんがその声量でかっさらっていった。

二階堂ふみさんも高音をがんばっていたが、高音って、その上も出ないと、余裕のある音ではなくなってしまい、「無理に出している」感が強くなってしまう。

今、よく聴くようになったKing gnuのボーカル井口 理さんの高音は、まだ、基礎練習の積み上げに基づいたものであろうかと。

ふみさんには、一年近くの『努力賞』かな?

作詞家の村野鉄男を演じた中村蒼さんは、憂いを秘めた表情が良かったのですが、子役の「大将」と言われた強さが無くなってしまったのが残念。

戦争の悲惨さを描く場面は、恩師を慰問中に戦闘に巻き込まれ、恩師を見送る場面に集約されていたのですが、本当は、古関裕而戦時歌謡を胸に、戦地に送り込まれた帰還兵や戦死者家族の悲哀がもっと描かれるべきだったかと。

ハナコの岡部さんも、よかったですね。

 

 

『リセット』垣谷美雨

 

リセット (双葉文庫)

リセット (双葉文庫)

 

私たちの世代の女性の代弁者として、言葉を吐き出し続ける筆者の作品。

3人の中年主婦が高校時代に「リセット」し、もう一つの人生を歩む。

初回の後悔を雪ぐために、配偶者もチェンジしてみる。

「こうすればよかった」を実現できた充実感があるものの、さて、もう一度、元に戻れることになったとき、うれしいのか、悲しいのか。

最近よく聴くKing Knuの曲で「後悔ばかりの人生さ 一つや二つの過ちは誰にでもあるだろ そんなもんだろ」という歌詞がある。

たとえリセットできても「バラ色の人生」とばかりは言えなさそうなことだけは確か。

 

映画『パラサイト・モノクロ版』

6月に観た映画『パラサイト』。WOWOWで本編とモノクロ版を放映してくれたので、今回はモノクロ版を録画して視聴。

今回は、ストーリーが頭に入っていたので、後半の恐ろしさが想定内であったが、それでも「ここはこうだったのか!」という発見の連続。

結末も、ハッピーエンドかと思いきや…。

同じ「匂い」は、同じ「臭い」なんだ。

「半地下の家族」という邦題の副題も、「こっちの家族だったのか」という深読みも。