leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『辺境・近境』村上春樹

 

雑誌の連載のために、本人とカメラマンの旅費を提供してもらい、メキシコやアメリカ大陸横断、村上春樹の著書に何回か取り上げられているノモンハン、近場では、讃岐のうどん巡り、大学を入るまで過ごした神戸を歩いた旅行記

ノモンハンのホテルで遭遇した怪奇現象?は、ノモンハンに残された日本兵の霊が、筆者に取り憑いたとしか思えない。なぜこんなに何度も取り上げるのだろう?と思ったが、このときの体験が無縁でなかろう。

メキシコではものをなくし続ける。

それはただただ単純に、まるで何かの法則性にのっとったみたいに、消え続けるだけなのだ。そしてある日、僕はあきらめた。すべての努力を放棄した。

雑誌「波」に「辺境を旅する」という談話記事を再構成したもので、平成10年に刊行されている。

いちばん大事なのは、辺境の消滅した時代にあっても、自分という人間の中にはいまだに辺境を作り出せる場所があるんだと信じることだと思います。