leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『〈軍港都市〉横須賀』高村聰史

 

8月に出版されたばかりの本だが、書評で観て図書館で予約し、読むことができた。

横須賀は2歳から28歳まで過ごした土地。小学校、中学校の社会は、郷土の理解だったので、当然、横須賀。

筆者は17年間『新 横須賀市史』の編纂に携わった研究者。

本書では、「寒村」だった横須賀村が、幕末にフランスの技術協力を得て建設された製鉄所とともに急速に発展し、近代の〈軍港都市〉横須賀を形成する過程を、日本海軍との関係、戦後の米外軍との関係からたどった。

地形が眼に浮かぶ地名、戦艦「三笠」をはじめ、建造物の今に至る歴史、「あの方のご先祖かも」と思える懐かしき人名、関東大震災で道路脇の崖が崩壊し、修学旅行中の女学生120名と近隣住民が巻き込まれたという記事には、つい最近も逗子で発生した事故を思い起こさせる。

米軍との関係性も戦前・戦後と詳しく、現在に至る横須賀が概観できる。