leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

これって歌舞伎?

7月歌舞伎座公演のチケットが当たったので、kiikeさんと共に観てきました。
猿之助一門が、玉三郎さんと海老蔵さんを迎えて、泉鏡花の「妖し」の世界が繰り広げられました。
はじめの「夜叉が池」は、テレビの「さんま御殿」にも出演している春猿さんが、美しい女形で登場。明治時代のお話で、歌舞伎口調ではなく、背広を着て右近さんも登場。日照りの続く村を助けるために、美女を差し出すかどうか。というお話。
次は、海中の王子の海老蔵が、陸から玉三郎扮する新妻を迎えるが、幸せな様子を故郷に伝えたいと申し出る新妻に、「お前はもう人間ではない。蛇の姿に思われるので、ここで楽しく暮らした方がいい」と王子は説得するものの、妻は里帰りを決行。結局、蛇の姿にしか見えなかったらしく、銃を向けられ海中に戻る。「そんな言うことの聞けないヤツは俺が刺してやる」と剣をふりかざすと、改めて改心する妻。
海中のセットも扮装も、それはもう「宝塚」。
もちろんセリフ回しも「宝塚」。
音楽は生ハープ。
踊っていた家来たち(もちろんタイツ姿にマントを翻らせ)が、歌舞伎研修生だったのかと思うと、本当に何でもできなくてはいけないのですね。
歌舞伎座から出てくると、「これって歌舞伎?違うよね?」「今は何でもありなんだよ」とkiikeさんとも感想を交わしました。
歌舞伎座の改装が終わったときには、もっと充実した照明や音響効果が得られるのでしょう。
やはりこれからは、「歌舞伎役者が演ずれば、何でも歌舞伎」という見方が成り立つのかと思いました。