leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『あの人が同窓会に来ない理由』はらだみずき

 

あの人が同窓会に来ない理由 (幻冬舎文庫)

あの人が同窓会に来ない理由 (幻冬舎文庫)

 

 幻冬舎文庫の新刊リストを眺めていて、タイトルに魅かれて、ポチしてしまった。
同窓会のつきあいが、40越してから復活した私にとっては、「あるある」の連続。

幹事役、来る側、来ない側、どちらの気持ちも「やっぱり」。

でも、中学のたった一年で、ここまでのつきあいはなかなかできるものではない。

高校3年間同じクラスの同窓会でさえ、「初めて話した」人のなんと多いことか。

文庫一冊分のストーリー展開に、もどかしさも覚えるが。

 

『鍵のない夢を見る』辻村深月

 直木賞受賞作の文庫版を図書館で借りて。

鍵のない夢を見る (文春文庫)

鍵のない夢を見る (文春文庫)

 

 こんな小説が読みたかったのだ。

青春小説でも恋愛小説でもなく、生身の女性が触れるほどに描かれている。

「ヒロイン」はいらない。

等身大の危うさや身近な体験の掘り起こし、思い出の宝箱に入っているそれぞれが時を経るにつれ、違った色の輝きを見せることがある。

巻末に同郷の林真理子との対談が掲載されている。音楽も文学も、好きなものばかり読んでいては陳腐になる。時折新しい風を採り入れないと。

『明治ガールズ』藤井清美

 

明治ガールズ 富岡製糸場で青春を

明治ガールズ 富岡製糸場で青春を

 

 2月の神奈川県高校入試の国語で取り上げられた作品。

松前藩から選ばれた女工たちが、富岡製糸場で全国から集まった女工たちと苦楽を共にした1年5か月を中心に、故郷松前に作られる六工社のために学んできた技術を惜しげもなく捧げるまでを描く。

故郷に残してきた奉公人との恋物語の行く末も案じられる。

製糸場の描写をメートル法で書いていることに違和感を覚えたが、仕方のないことか。
せめて本文は尺貫法で表示し、カッコ付きでメートル換算すればよかったのに。

資料として、この主人公、横田英が綴った「富岡日記」という
ものがありネットで読める。

https://cruel.org/books/tomioka/tomioka.pdf

熊谷に片倉シルク記念館があり、何度か足を運んだ。

富岡製糸場片倉工業に払い下げられ、1939年から2005年まで片倉工業株式会社は、富岡製糸場の民間最後のオーナーを務めた。
今は地元に提供され世界遺産となっている。

https://www.katakura.co.jp/tomioka.htm

「お仕事ガールズ小説」として、読みやすい一冊である。

『長いお別れ』中島京子

 

長いお別れ (文春文庫)

長いお別れ (文春文庫)

 

 以前から読みたかった本が図書館で借りられた。今は予約待機者ゼロ。
10年に渡る父親の闘病記。

妻、3人の娘、孫、と認知症を患う父親を巡る人間模様。

現実には暴力、徘徊、施設入居に至る逡巡など、エスカレートするケースもあるらしいが、その世界を知っておくには最適。

同窓会にたどり着けなかったのがこの父親の認知症の端緒ということだが、7回忌を過ぎた父もそうだったようだ。我が家も10年近くの「長いお別れ」ができたと思える。

亡くなるときは涙が出なかった。母も同じで、大泣きしていた姉と「何が違ったんだろう?」とよく話す。

母にもぜひ紹介したい。

 

ドライフェーン

昨日から、横須賀で火事とか、トロントで銃撃事件とか、熊谷で最高気温を記録とか、「命」に関わりそうなニュースが続けて報じられている。

中でも、熊谷の最高気温をもたらす原因が「ドライフェーン現象」と解説があり、これって赤城おろしの夏のネーミングなのだろう。

幸い、知り合いで巻き込まれる方はなかったようで、当分生き長らえるしんどさも堪える毎日になりそう。

『埼玉県立浦和高校』佐藤優

 

 佐藤優氏が、母校の浦和高校で行った講演録と、校長との対談。

ご自分の高校生時代を振り返りながら、この成績を取れたことを無駄にせず、人生を豊かに過ごすための極意がちりばめられている。

親にも受験生にも当事者にこそ読んでもらいたい。

私も、2時間でサクっと読めてしまったので、受験生の母である同僚に「家族でぜひ読んで」と貸してしまった。

若い頃、こういう「メンター」に会えたら、道を踏み外すことなく、夢を思い描けたのではないだろうか。さて、私の夢って、何だったんだろう?

 

お台場 チームラボ

 

お台場パレットタウンにある森ビルが、チームラボのデジタルアートミュージアムとしてオープンしました。

今月中はオープン価格だったこともあり、10日ほど前に予約して訪問。
当日では入場は無理かも。

11時オープンの10分前くらいに最寄りの青海駅に着いたのですが、トヨタの展示場がある建物を通り抜けるおススメの近道が開店前なので通り抜けられず、悩んでしまいました。ほどなく通り抜けられたので、これ以上早めに行ってもたいへんそう。

HPでは、迷ってずっと時間を忘れて過ごせるようだったのですが、確かに順路がなく、いくつかのブースに分かれ、時間ごとに内容も若干変わっている様子。

身体を動かすフロアだけが3階にあり、そこが出口に近いこともあり、再入場口からもう一度戻る裏ワザ(?)で使うことができたのですが、そうでなければ、相当歩いた後に3階への上り下りを強いられるところでした。階段のみは少々きつい。

アプリを使って楽しめるということだったので、事前に用意していていたのですが、利用できるエリアは限られ、「アレ?」と思えるほど、あっけない。

子供連れであれば、結構長時間楽しめるのかもしれませんが、私たちには、せいぜい2時間が限界。

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