2月の神奈川県高校入試の国語で取り上げられた作品。
松前藩から選ばれた女工たちが、富岡製糸場で全国から集まった女工たちと苦楽を共にした1年5か月を中心に、故郷松前に作られる六工社のために学んできた技術を惜しげもなく捧げるまでを描く。
故郷に残してきた奉公人との恋物語の行く末も案じられる。
製糸場の描写をメートル法で書いていることに違和感を覚えたが、仕方のないことか。
せめて本文は尺貫法で表示し、カッコ付きでメートル換算すればよかったのに。
資料として、この主人公、横田英が綴った「富岡日記」という
ものがありネットで読める。
https://cruel.org/books/tomioka/tomioka.pdf
熊谷に片倉シルク記念館があり、何度か足を運んだ。
富岡製糸場も片倉工業に払い下げられ、1939年から2005年まで片倉工業株式会社は、富岡製糸場の民間最後のオーナーを務めた。
今は地元に提供され世界遺産となっている。
https://www.katakura.co.jp/tomioka.htm
「お仕事ガールズ小説」として、読みやすい一冊である。