leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子

芥川賞を受賞した作品を文藝春秋9月号で読む。

職場での人間関係が「食」をテーマに描かれている。

はっきりとした主人公がいるわけではなく、登場人物それぞれの視点から語られている。男女や年功に関わらず、混乱なく読み進められることが素晴らしい。

三食カップ麺でもよいと思っている二谷さんが、女子力の高い芦川さんに好意を持たれ、サバサバしている押尾さんともよい雰囲気なので、私はこちらとうまくいけばよいなあと思って読み進めると、意外な結末に。

上司やパートのおばちゃんなどを絡めて、「あるある」な描写がうまい。

誰かのことを「苦手」と口にした時点で、勝敗は決まっているのかもしれない。

いない人のことを会話のネタにするのは、無為な時間の浪費であろう。

芦川さんのような人が、「生き方上手」なのかなぁ?