佐藤優さんが15歳の夏に高校合格祝いとしてユーラシア大陸を一人で旅をした記録。
おかしいほど繰り返されるのが、夏休み明けに予定されている数学のテストの恐怖。
浦和高校という埼玉県有数の進学校に合格し、英語もずいぶん深い内容の会話を交わすほどなのに、毎日羽を伸ばすどころか、高校生活が心の半分以上を占めている。
世界で見聞を広める貴重な時間でしょ!と言いたいところだが、これが15歳の現実なのであろう。
説教臭い大人、元北大生の危うさなど、外国人よりも旅先で出会う数少ない日本人にがっかりさせられる。起訴された際に「こんなこと」まで蒸し返されるなんて!
母親の心配はさもありなん。風邪をひいたくらいで済んでホントにラッキー。
分厚い上下巻、同じ旅を追体験させていただいたかのよう。