ずっと読みたかった本。
学内イベントで、高校生が夜通し歩く。
年に一度なので、3年生にとっては最後の行事。このタイミングを逃しては、生涯話しかけることもない同級生が誰にもいる。
当然、「憧れの人に声をかけたい」とか、「誰と誰はつきあっている」とか、そういう「恋バナ」が行きかう。
秘密のまま卒業していたかもしれない真実も、誤解も、この行事をきっかけに氷解し、同級生にこんな面があったのかと改めて見直すことも。
留学している親友も、一緒に歩いているかのような感覚。その弟がまたかわいい!
イヤなヤツを遠ざける、巧みな連携プレイも。
高校3年間で培われてきたベースがあってからこそ、最後のイベントが「結実」するのだ。
高校時代に、20歳前後に、つくづく読んでおきたかった1冊。
- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/07/31
- メディア: 単行本
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