直木賞受賞直後に入手。慣れない人名・地名の難しさ、場面展開の速さにギブアップしそうになったが、途中から、短編小説を読むつもりで、寝落ちするところまでゆっくり読み進めることにして、ようやく読了。
北海道と樺太、ロシアを舞台に、アイヌ民族の流転の歴史と共に、故郷を追われたブロニスワフ・ピウスツキの数奇な半生が描かれている。
後半には、二葉亭四迷、南極探検家の白瀬なども登場し、事前に知識を入れずに読み始めてよかったと思えた。
これが2作目の筆者。これだけ波乱万丈の舞台をまた見出すことができるか、すべて創作で取り組むのか。どちらにしても期待したい。