leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

人を惚れさせる男

人を惚れさせる男―吉行淳之介伝

人を惚れさせる男―吉行淳之介伝


吉行淳之介の編集者が、生前の面影を綴った一冊。
吉行エイスケ・あぐりという両親の下に生を受けるが、ほとんど、親元で過ごすことはなかった。
戦時中の徴兵と青年期が重なり、どさくさに始まった結婚生活。
そして、歌手・女優の宮城まり子との恋愛。
ダダイズムという言葉は知っていたものの、その意味がこの一冊で腑に落ちた。
淳之介、理恵に早い死が訪れた分、あぐりさんは長命である。
男であろうと、女であろうと、周りがほっておかない、ほっておけない、魅力に満ちていたのであろう。