leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

伊坂幸太郎「死神の精度」

死神の精度
伊坂幸太郎をまたお借りして読んでいます。今回は、短編。
人の死の可否を死の7日前に判定することを仕事としている「千葉」と名乗る死神の立場から、登場人物のエピローグを描いている。
この死神が非常にクールなので、死に対して、過度な恐れも不安も持つことはないと思えてしまう。
特に、時折見せる死神と人間社会との言葉のギャップに、ニヤリとさせられてしまう。
CDショップで、音楽を聴くのが死神の休憩。というのもおもしろい。ジャンルは何であれ「ミュージック」に反応してしまうのだ。
痛みも食欲もないというところが、人間とは一線を画すところだが、それぞれの登場人物を「死から救う」ヒーローではなく、その「死」に寄り添う存在なのだ。
次はようやく「重力ピエロ」。