leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『グリーンブック』

 

グリーンブック(字幕版)

グリーンブック(字幕版)

  • 発売日: 2019/10/02
  • メディア: Prime Video
 

 WOWOWで、アカデミー賞の発表が近づくと、前年度の受賞作がオンエアされる。

前年度の作品賞でした。

ヴィゴ・モーテンセン演じる主人公のイタリア系運転手トニー・リップが、カーネギーホールの上階で暮らすピアニスト、ドクター・シャーリーに雇われ、南部のツアーに出かける。

アメリカ南部では、差別意識が支配し、ガイド書「グリーンブック」を頼りに、専用のホテルやトイレを使用しなければならない。

それでもピアニストの行動は、演奏会会場の住民はもちろん、運転手の意識を根本から揺さぶる。

フライドチキンの食べ方のくだりでは、「どっちが粗野なんだよ!」と思う。

配役の勝利。同時に南部の畑で耕作に勤しむ黒人の姿は、忘れられない。

 

『熱源』川越宗一

 

【第162回 直木賞受賞作】熱源

【第162回 直木賞受賞作】熱源

 

 直木賞受賞直後に入手。慣れない人名・地名の難しさ、場面展開の速さにギブアップしそうになったが、途中から、短編小説を読むつもりで、寝落ちするところまでゆっくり読み進めることにして、ようやく読了。

北海道と樺太、ロシアを舞台に、アイヌ民族の流転の歴史と共に、故郷を追われたブロニスワフ・ピウスツキの数奇な半生が描かれている。

後半には、二葉亭四迷、南極探検家の白瀬なども登場し、事前に知識を入れずに読み始めてよかったと思えた。

これが2作目の筆者。これだけ波乱万丈の舞台をまた見出すことができるか、すべて創作で取り組むのか。どちらにしても期待したい。

 

 

 

『ノースライト』横山秀夫

 

ノースライト

ノースライト

  • 作者:横山 秀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/02/22
  • メディア: 単行本
 

 昨年のミステリーランキングで上位を攫っていたので、ポチっと。

前作『64』のイメージがあったせいか、警察もマスコミも中心でなく、建築家が主人公とは意外。

建築士と建築家は違うのか~。と思ったり、バブル時の狂乱は、建築界に影を投げかけているのだな~。と思ったり。

タウトとか、パリの風景とか、この本を入り口に、もっと深く知りたくなる。

登場人物が多く離婚する本作。それでも子供を思いやる行動は、計り知れない。

ホームの母に届けよう。きっと喜んでくれるに違いない。

 

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ

 

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

 

 EU離脱で揺れるイギリスでの子育て。

イギリス人のパートナーと元・底辺中学校に通う「ぼく」。

誰と友だちになったらいいんだろう。学校生活って、そのチョイスで楽しさが決まるところがある。

同情するのもされるのも、子供にもあるプライドが邪魔をする。

「行方不明(missing)と家出(run away)は違う」って初めて知った。最近、日本でもそんな事件があったばかりだ。

環境問題の金曜のデモへの参加も、学校の判断に左右されるが、考える深さは日本の10代とはかけ離れている。

FGM(女性割礼)のことを私が知ったのは、もう20年ほど前のこと。それを学ぶために、女性器のビデオを観る。日本の教師たちはまず直視できまい。

「オヤジのようなことばかり発言するヤツがハブられる」というのも笑える。

『我らが少女A』高村薫

 

我らが少女A

我らが少女A

 

 高村薫さんの新作。年末のランキングでも上位だったので購読。

でも、、、細かい文字で、ゲーム用語が満載。

これでは、ホームに住む老母に貸せないよ!!!

しかも最後になれば、すっきり、、、しないんだよな。これが。

著者インタビューで、犯人には早々に退場願った。とあるのですが、その背景や心情に迫りたくなるのですよ。

しかし、その周囲の人間模様、時間の経過と共に成長、深化する心情だけはこれでもかと見せていただけました。

『銀河タクシーの夜』押本靖貴

 

銀河タクシーの夜 (22世紀アート)

銀河タクシーの夜 (22世紀アート)

  • 作者:押本 靖貴
  • 出版社/メーカー: 22世紀アート
  • 発売日: 2018/06/29
  • メディア: Kindle
 

 今の職場の専門家(社会保険労務士)の一人が、娘さんと絵本を出されたことを知り、「見せてください」とお願いしていたら、昨日「一冊さしあげます」といただいてしまいました。

タイトルから、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に似ているのかと思いきや、いい意味で裏切られました。

そこには深い「今ならでは」のストーリーが展開しています。

絵本というメディアを通して、タクシーが飛び回る空間が大きく広がります。

文芸社から、絵本が出ています。

 

『異端者たちが時代をつくる』松井清人

 

異端者たちが時代をつくる(諦めばかりの現代社会を変えた6つの勇気の物語)

異端者たちが時代をつくる(諦めばかりの現代社会を変えた6つの勇気の物語)

  • 作者:松井 清人
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2019/06/27
  • メディア: 単行本
 

 偶然、『異端』つながりで、図書館からの予約本が届いた。

こちらは、週刊文春の記者の回顧録

オウム、統一教会、コンクリート詰め殺人事件、神戸連続殺人事件。

このように並べただけでも、凡庸な犯罪小説のはるか上を行く事実。

若者、少年が犯罪に加担している事実も見逃せない。

記者がどれだけ丹念に取材し、裏を取るか、初めて知ることも多く、胸が痛む。