leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

朝ドラ『半分青い』への感謝

 NHKの朝ドラ『半分青い』の総集編を見返しました。

9月までのこの半年、『半分青い』がどれだけ自分の心を占めていたことか。

主人公の遍歴、くらもちふさこへのリスペクト、佐藤健くんのたたずまい。

全てが最高でした。そして何より、北川悦吏子さんの脚本。

総集編で観ても、セリフ一つ一つに思い入れがあり、頭に残っていました。

エンディングも、裏切らない最後で、ほっこり。

マー君も涼ちゃんも、スズメには必要でした。

もちろん、秋風先生も。

あんなに登場人物がボロボロ泣くドラマも少なかったかもしれません。

でもすべて必要な涙でした。

総集編、簡単に消せません。ブルーレイにしようかと。

『サリン事件死刑囚 中川智正との対話』 アンソニー・トゥー

 

サリン事件死刑囚 中川智正との対話

サリン事件死刑囚 中川智正との対話

 

 オウム真理教の死刑囚13名が処刑され、あの真相がこれ以上語られることはないと思われていた。しかし、本書で遺された内容は、サリンという化学兵器がどのように作られ、世界を震撼させたか綴られている。

しかも、金正男殺人に使用されたVXガスもオウムが深く関わっていたのだ。

科学的に真実を残すと、それを参考に作られてしまい、第2、第3の犯行が繰り返される。オウムの土谷正美も、サリンを、著者の本にヒントを得て難なく作ってしまったのだ。スウェーデンのイランプラント施設に関する記述が、オウムのサティアン建設のヒントになったという事実も驚きをもってとらえられた。

中川智正は死刑になったが、彼が冷静に残したやりとりは、彼の置き土産に十分なりえている。

生物兵器の製造にことごとく失敗した遠藤誠一とは、生年月日が私と一日違いということも初めて知った。

 

イタリア・オペラを疑え! 名作・歌手・指揮者の真実をあぶり出す

イタリア・オペラを疑え! 名作・歌手・指揮者の真実をあぶり出す

 

 紹介されたものをいくつか。


イタリア・ベルカントの代表的ソプラノ歌手 マリエッラ・デヴィーア(1948~)

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エディタ・グルベローヴァ(1946~)

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ロッシーニが栄光の頂点で作曲したオペラ・セリア「セミラーミデ

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ジュディッタ・パスタ

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レナータ・スコットホセ・カレーラスの乾杯の歌

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モンセラ・カバリエ(1933~)

www.youtube.comチェチェーリア・バルトリ

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セレーナ・ファルノッキア

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ニーナ・シュメンテ

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プリティ・イェンデ(1985~)

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脇園彩

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師匠からのおススメ

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『ドリーム』

 

ドリーム (字幕版)

ドリーム (字幕版)

 

 アカデミー賞授賞式で、この映画を知り、いつかは観たいと思っていたが、WOWOWで放映されたので、録画して視聴。

60年代のNASAで、黒人女性が実力を発揮する物語。

女性を含む白人が、自らの偏見を打破する過程が面白い。

3人は知り合いだが、共闘するのでなく、それぞれの役割でのし上がっていく。

初めての有人飛行も、彼女たちの成果があってこそ。

もっと早く世に知られてもよかった。

『泣き虫しょったんの奇跡 完全版』

 

泣き虫しょったんの奇跡 完全版<サラリーマンから将棋のプロへ> (講談社文庫)
 

 奇しくも映画版が上映されたそうで。

NEC出身ということもあり、以前から存じ上げていた。

地元だったことは最近知った。

そして、こんなにも過酷な経歴だったのかと本書で知りえた。

少年期、奨励会での記述が克明に綴られている。

この文庫版には、本編の後日談もあり、「完全版」となっている。

映画の監督も俳優に将棋のプロの打ち方を厳しく指導したそうだ。

母の新米ナース時代

母の新米ナース時代のことを初めて聴いたので、書き残すことに。

昭和6年12月生まれの母は、終戦時14歳。

国民学校終了時に、舞鶴の国立看護学校による入学募集に応募。

受験した半数が合格し、遠方からの合格者と共に、4人部屋の寮生活を始める。

舞鶴港では昭和20年9月から引揚船が到着したが、当番になると、DDT消毒をされた大陸からの人を何人か受け持ち、移動させる役目を与えられた。

母が建物の3階か4階にあったトイレに行きたくなると、少年兵らしき人が「行ってきな。僕が見ててあげるから」と役目を代わってくれた。

舞鶴から福知山まで見送りの付き添いに電車で同行すると「ここからどっち方面に行こうかな。俺んち、農家で食い扶持がないから。」と困った顔の男性を幾人も見送ったそうだ。

5年で、正看護師の資格を取得。

その間も多くの引揚者の受け入れをしたようだ。

数年、舞鶴で勤め、東大阪などで勤務のあと、祖母にリウマチが悪化したため実家に近い、舞鶴自衛隊地区病院で勤務。そこで埼玉から来ていた経理をしていた父と出会うんだな。

戦後10年は、ほぼ母の10代と一人前の看護師になるまでのストーリーが詰まっていた。

『盤上の向日葵』柚月裕子

 

盤上の向日葵

盤上の向日葵

 

 この夏に読むべき本と各紙で推奨されており、購読。

はじめは、章ごとに設定が異なり、登場人物も時系列も変わるので、読み進めるのに少々時間がかかる。

それでも、3分の1ほど読むと、その世界に引きずりこまれる。

羽生さんかな? 瀬川さんかな? とモデルのような方を想像するのも楽しい。

ドラマ「ふたりっ子」で、中村嘉葎雄さんが、「伝説の勝負師」役をされていたことも思い起こされる。

刑事二人のバディものとしては、掘り下げ方がここでは薄く感じられるが。