leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

『ハツカネズミと人間』ジョン・スタインベック

 

1930年代のカリフォルニアを舞台に、ジョン・スタインベックが35歳で出版した名著が、新たな訳で、講談社文庫の一冊として上梓されたものを図書館で借りる。

私にはまったく予備知識がなかった。

農場を渡り歩くジョージとレニー。知恵者のジョージと怪力のレニーは、二人で一つ。雇い主との面談では、ジョージが2人分のプレゼン。

ハツカネズミの手触りを忘れられないレニーは、死骸でも捨てられない。

農場主の息子の嫁カーリーは「私はこんなところにいるはずじゃなかった」と、夢を追い、現実を呪い、ついにはレニーの怒りを暴発させてしまう。

いずれこうなることを予感していたジョージは、2人の旅の最後の幕を引く。

含蓄のあるシーンの連続。

いつか映画も観てみたい。