ブックオフオンラインで200円の文庫本をまとめ買いした中の一冊。
2012年に直木賞を受賞したもので、ほぼ10年後に彼女の著作を初めて手にした。
地方都市で「生きづらさを感じる女性」が主人公の短編が5つ。
巻末には、同郷の直木賞選者、林真理子との対談「どこでもない”ここ”で生きる」が解説の代わりに掲載されている。
『芹葉大学の夢と殺人』は、大学で同級生となったカップルが迎える悲しい結末。
「素敵な横顔」「清潔」「夢」そんな相手に翻弄されても、相手を繋ぎ止めておきたいと思う主人公。
『君本家の誘拐』は、ワンオペのママが待ち望んだ赤ちゃんに翻弄される。
心身共に疲れ果て、ここまで追い込まれてしまうとは。
コロナの状況下も、筆者ならどう描くのだろうか?