木内みどりさんが亡くなった報せは、あまりに突然であった。
テレビでは、ずっと貴重な脇役として、その佇まいを今でも思い浮かべることができる。
また、東日本大震災直後から、反原発の動きに邁進し、山本太郎さんとも連動し、運動家と市民との橋渡し役として貴重な存在だった。
本書は、彼女のインタビューや残された文章で構成され、「発熱中!」と称する熱を帯びた行動力、一人で動き回る自由自在さ、今の政治や原発への思いが、彼女のストレートな人柄で伝わってくる。
押し付けがましくなく、おせっかいをすることはどれほど難しいことか。
問題山積の現代に、彼女の笑顔こそ突破力になったであろうに。
家族にも支えられ、見事な「しまい方」にも感服する。