leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

樺美智子 聖少女伝説

樺美智子 聖少女伝説

樺美智子 聖少女伝説

 

1960年、私が生まれて11日後に、樺美智子はこの世を去った。

まっすぐに「みんなのため」に奔走し、命を落とした。

教授の娘という恵まれた家庭の一人娘。浪人し、入った予備校が合わないと、2学期から駿台予備校に入り直し、東大第2文学部に入り、日本史を専攻した。

東大に入ると活動を始め、ガリ切り、オルグなど、裏方を黙々と引き受け、指導者に立候補しても落選するという憂き目にも耐えた。

彼女は「共産党には入党していない」と母に告げた。その時点ですでに、「ブント(ドイツ語で同盟の意)」に踏み入れていたのを黙って。

故郷の友人に日記がわりに手紙を書き、母と腕を組んで買い物に行く一面もあった。

彼女の死因は判然としていない。しかし「彼女の死」という事実そのものが、当時の学生運動を「浄化」させた。