彼が、年末の「平成教育委員会」の回答者として出場していたとき、不正解が多く、それも狙い通りを外さない、サービス精神なのかなと思えた。
短編が2作品。
「焼却炉行き赤ん坊」を読んでいると、そこそこの幸せこそ彼の重荷なのだと思える。
破壊的で自虐的、女との生活を維持しようとすることそれこそが「分不相応」に思えて崩壊に向かわせる何か。
ペット好きな女性が、せめてものぬいぐるみに命を通わせるのが鼻につく。
DVの挙句、女性に臨界点に達した叫びを逆手に取り「うるせえ、お前に立場なんかあるものか!」と口走る。最低です。それを書き連ねていくのでしょう。
借金精算のために、嘘に嘘を重ねる「小銭をかぞえる」。
その一方で、師であり、創作の源でもある藤沢清造に対する出費は「別物」であり、女性には理解できない行動。女性にはというより、大金持ちでない限り、寛容にはなれないであろう。
石原慎太郎さんが激賞していたが、彼にだけは評価されたくはない。
- 作者: 西村賢太
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/03/10
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