洗足学園大学の学園祭の一環として、ジャズコースもある、溝の口のキャンパスに2009年新設されたライブスタジオビッグ・マウスで開催。入場無料。150人が参加。通訳付。
https://www.senzoku-concert.jp/concert/?concert_id=458
まずリー・リトナーが観客に対し、ギターやピアノの演奏歴、プロのミュージシャンの有無、プロになりたい人などを挙手させ、客席の動向をリサーチ。
新しいアルバムから、パソコンのDTMによるカラオケで、一曲演奏。
1.作曲について
ベース、ドラム、和音のフレーズをDTMで重ねる。
今回は、気心の知れたミュージシャンにバックを勤めてもらうことが決まっている。
とても忙しいスケジュールを調整してもらい、スタジオに集まる日程はタイト。
「彼ならばどんなフレーズがふさわしいか?」想像しながら、トラックを重ねる。
それをipodに入れ、ロスの海岸にバイクを走らせながら、次の構想を練る。
思い通りのバッキングができたら、メロディーはあっという間に浮かぶ。
がっかりするときも多いが、ほんの2~3小節でも、いいアイデアが浮かぶことがあれば満足。
最後の質問タイムで、「有名ベーシストが、もっといいフレーズを即興で弾いてきたらどうするのか?」という問いに対し、リーは、「お互いリスペクトしているから、揉めることはない。1回目のテイクでは、メールで送った通りに演奏するが、そのうち、その『プレイヤーらしさ』を色づけしてプレイしてくる。それは相乗効果として、うれしく受け止めるよ」。
2.日々の練習
スケール練習は怠らない。テレビを観ながらでも、会話しながらでも、ギターを手に、自然に基本のスケールを弾いている。
3.ワークショップ
洗足学園大学ジャズコースの3年生1名、4年生2名が順番に舞台に。
ウォーミングアップとして、「ギターで、センターのCの音を全て弾いて」と問う。
何とか6音を弾く学生。「できるだけ観ないで」「はやく」とリー。
全ての音が6音は弾けるようにとアドバイス。
ある学生には、アルペジオ(3音)を低音から高音、また低音へと、これも目をつぶり、早弾きを要求。何とかこなす学生。
ブラジル音楽、ラウド・ミュージック(ヘビメタ系?)など、学生の好きな音楽に合わせ、コードを指定し、リーのバッキングに合わせ、学生がアドリブ・ソロを演奏。次に学生のバッキングに合わせ、リーが圧巻のソロを演奏。
学生の志向に合わせ、ギターもいろいろ持ち変える。
4.質問コーナー
新しいアルバムから、新曲を披露。
当初の予定時間を大幅に過ぎても、丁寧に質問に答えるリー。
Timeの重要性にも触れる。メトロノームを使用した練習が有効。
パット・メセニーが学生を教えているとき、メトロノームが講義中鳴りっぱなしだったというエピソードを披露。
オリジナリティも大事。誰かのコピーだと、それで留まってしまう。
地道な基礎練習の上に、あなたらしいオリジナルが生まれる。