若松孝二監督の悲報は突然だった。絶頂期に、はしごを外された感がある。
そして昨夜、WOWOWで、「キャタピラー」の放映が突然あったので、録画して観る。
戦地で四肢を失い「軍神さん」と称され妻の元に帰還した日本兵。
「軍神さん」自身の戦地での記憶は、武勲ではなく、現地の人を人として扱わなかった悪行。
それを伝える術もなく「食べて、寝て…」と勲章にふさわしい日々を送る夫婦。
「仕方ないな~」と「軍神さん」のわがままを聞きいれる妻。
鉛筆を口にくわえて、文字を書かせても…。
「出かけましょう」と、リヤカーに「軍神さん」を乗せて畑仕事に出かける様は、誇らしいのか、見世物としてあてつけなのか。
寺島しのぶさんの女性の持つ二面性が印象的。これでベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞」を獲得したことも、至極もっともなことだと思える。
それにしてもあの「キャタピラー」になる特殊メイク、どうしたのかな?
夫役の男優は、プロフィールを観たら、若松監督の映画に重用されている方のようです。
観たかったもやもやをスッキリさせることができました。
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2011/04/06
- メディア: DVD
- クリック: 57回
- この商品を含むブログ (25件) を見る