- 作者: 川本三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/05
- メディア: 単行本
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80年代、90年代と、女性誌で「川本恵子」さんの文章は光っていた。
いつの間にか名前を観なくなり、近況を案じていたが、やはり亡くなっており、パートナーの評論家川本三郎さんが、想いを綴った一冊。
優れたドキュメンタリー「二本の木」を彷彿とさせる。
あちらは映像、こちらは文章という、自分の持ちうる才能を、天国の妻に向けて昇華させたのであろう。
江藤淳さんのような「後追い」も困ってしまうが、葬儀よりも墓よりも、こうして世の中に「生」の証を残せたことが何よりの供養。