- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/09/29
- メディア: 単行本
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奥田英朗さんの新作。ようやく図書館から借りられて、一日で一気読み。
東北の郊外で繰り広げられる格差社会。
この方向性が決められるのは、家庭環境? あるいは、中学までの学校教育?
乗り越えることが容易でない、底辺。
怒りを覚えるのは、自覚のないまま子供を持ち、育児放棄をする親。
生活保護費をパチンコにつぎ込んでいたら、泣けてくる。
保護費を打ち切られそうになると、別れたダンナに嘘の上申書を書かせ、それがバレると、乳飲み子を元夫に押し付ける。
元夫も、地方で就職口といえば、暴走族の頭を頼って、怪しい訪問販売。
まさしく負のスパイラル。
この世界を桐野夏生が書いたら、どうなるだろう?
結末も、これしかないか。という苦肉の選択。