leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

ロロ・ジョングランの歌声

ロロ・ジョングランの歌声

ロロ・ジョングランの歌声


筑波大学で、経営学修士を取得後、国際開発コンサルタントとして、各地の開発協力に参加した方が筆者。
本書で、第1回城山三郎経済小説大賞を受賞。
図書館の新書検索で、目に留まったので、お借りしました。
インドネシアで、日本の開発援助に関する記事を書こうとしている週刊誌の女性記者が主人公。
従兄弟を現地で亡くした過去を持ち、その真相を見究めたいという思いを胸に秘めて。
現地で、開発援助に取り組む女性と知り合い、その女性が、従兄弟と関係があったことがわかり・・・。
ラブ・ストーリーを機軸に、日本企業の開発援助、営業戦士の尻尾きり、現地での生活。
日本のODA(政府開発援助)には、日本企業との裏がありそうだ。という認識は、25年ほど前から漠然としてあったものの、こうやって、あらためて小説として読むと、実態が迫ってくる。
そして、口封じ。
主人公を巡るラブ・ストーリーは、「小説だなあ」と思わせるラブ・ロマンスなのですが、背景に描かれている実相に、ぐいぐいと引き込まれます。