戦争絶滅へ、人間復活へ―九三歳・ジャーナリストの発言 (岩波新書)
- 作者: むのたけじ,黒岩比佐子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/07/18
- メディア: 新書
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むのたけじさんの存在は、30年くらい存じ上げておりましたが、「たいまつ」をはじめ、著作をじっくり拝見したことはありませんでした。
この岩波新書を、図書館で借りることができ、改めて、彼の長命を寿ぐことができました。
93才という彼だからこそ、2・26事件前夜の出来事、15年戦争の証言、社会主義の興亡について、冷静に語れるのだ。
そういえば、大学の日本史の講義って、「真崎甚三郎日記」が取り上げられたんだ。
「『すりかえる』と『すりぬける』という構造」を指摘しているのだが、これって、今の自民党政治、ひいては、日々の不祥事、そして私の周囲。
全てが、このずるさを黙認しているから招いているのだと思う。
少なくとも自分だけは「矜持」を保っていたい。
たとえ、「孤立」したり「バカをみる」としても。
「歴史は一人から始まる、自分から始まる」という文章を胸に。
厚木に戻る行き帰りの電車で、この本を一気読みできたのはシアワセだった。