leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

鰯雲

前の居住地、厚木が舞台になっている成瀬三喜男監督の「鰯雲」。
tanakapapaさんから、この映画の自然に惹かれて、厚木に転居されたという話を聞いていたので、NHK・BSでオンエアされるのを知り、観なくてはと思った。
「出ていたのは原節子さんでしたっけ?」とtanakapapaさんにオトボケの発言をしたことも。
主人公の淡島千景さんが、田んぼに入って、慣れない手つきで、耕運機を操っておりました。
厚木の代表的作家、和田傳さんが農村を描いた作品だとは存じておりましたが、昭和30年前後の、ドロドロとした家族関係がくっきりと描かれておりました。
戦争未亡人が、心の空白を埋めようとよろめいたり、農家の大家族に嫁ぐことを回避するために、「なしくずし結婚」を試みるとか、半原という土地に、以前の妻が住んでいたとか、田畑をわけられないからと、家族が金策をして、5男を東京の修理工の学校にやるとか。
渡る世間は鬼ばかり」の前身のような。
でも、確かに、厚木の「こんなだったのだろうな」という自然は堪能できました。
駄菓子の千石屋の隣は、映画館だったのですね〜。
厚木駅とあるのは、相模線と交差する厚木駅でしょうか?
3両編成の小田急線が走っていました。
木村功さん、小林桂樹さん、中村鴈治郎さん、杉村春子さん、新珠三千代さん、司葉子さん、飯田蝶子さんなど、錚々たる役者陣です。
数年に一度、厚木でも上映会があったかもしれません。