leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

トロント武勇伝3 「バイロンとドラゴンボール」

トロントの友人、アキコは、ベビーシッター(ナニー)として、シングルマザーの家で、7歳のバイロンともうすぐ3歳のソフィーの面倒を平日看ている。月曜に、バイロンとソフィーを連れ、休んでいたアキコのパートナー、アールの運転で、トロント動物園に出かけました。
でかける前に用意をしている間、バイロンと話をしていると、「ドラゴンボールを知っているか?」と尋ねられ、「ああ、あの鳥山明さん作のアニメね」と返事をしたところ「待っててね」と部屋に戻ってドラゴンボールのコミックを3冊も持ってきてくれました。
中身をみると、なんとセリフが全部フランス語。
彼とは、英語で会話をしているのですが、カナダでは公用語は英語とフランス語。バイリンガルに育てたいという母親の意向で、フランス語の小学校に通っているバイロン。当然、フランス語のコミックを持っていてもおかしくない。
私は、助手席に乗っていたのですが、トロント動物園までのドライブ中、ずっと彼は、私にそのコミックのストーリーをページをめくりながら英語で説明してくれるのです。
私、主人公の悟空は判るのですが、あとは、どれが敵か味方か、判別がつかない。
でも、彼の説明では、たくさんの敵と戦い、死んだと思ったら生き返り、最後は悟空が勝つというストーリー(らしい)。
何でも、1年半前、アキコと初対面のとき、バイロンはアキコと打ち解けるのに、とても時間がかかったらしい。
でも、私とはそのコミックのお陰か、最初から最後までとても仲良しになれました。
日本から持参した日本の浮世絵が書いてあるトランプを持ち出して、一緒にトランプゲームを教えてもらいながら対戦したり。
目が大きくて、その目がくるくるして、とても表情豊かなバイロン。
私が英語を完全に理解していなくても、そのことで怒り出すことも決してなく、「ジェントルマン」でした。
彼とは、トロント滞在中、いちばん仲良くなった「男の子」でありました。