leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

トロント武勇伝 2

旅行中、髪を切り、パーマをかけ、大変身しました。今日はそのいきさつを紹介します。
単独行動をしていたB&Bは、香港出身の母と娘が経営しており、3泊のうち、2泊は、宿泊客は私だけでした。トロントの中心部に近い、便利なところにあるにも関わらず。
朝食を一人で取っていると、母親が散歩から帰ったようで、私の話相手になってくれました。香港から30年前にカナダに移住し、6〜7年前に、このB&Bで暮らしているとのこと。
「あなたを気に入ったから、変身させてあげる」「任せなさい」とのお申し出。私はまさか。と思いつつ、How much? と聞いたのですが、そこは無言。これ以上聞いたら、せっかくの好意に水を差すと思い、問い詰めることはしませんでした。
その日は、3つの観光地を回り、アキコの家で、日本対ブラジル戦のサッカーを観戦し、ディナーをいただくというハードスケジュール。でも、B&Bに戻ると、まだそのお母様が私を待ちうけ、「あなたがよければ、今から変身しましょう」と言うのです。
微妙な交渉をするほどの英会話力もなく、もうお任せすることにしました。
すると、B&Bの裏にある、看板も出ていない秘密の美容室に連れて行かれ、シャンプー、カット、パーマ、セットのフルコースを施されたのです。「帰国しても思い通りの髪をキープできる」とか「8ヶ月は思い通りのままだ」「特別な人にしか私は手を出さない」とか、いろいろなことを言われ続け、「きっと私はトロントの吉行あぐりさんにめぐり合ったんだ」と自分を納得させていました。
結局、全てが終わると(もう深夜12時近くでした)、100カナダドルを請求されました。しかも現金で。宿代と一緒に現金で払えば、税金もサービス料もいらないと言われ、翌朝、持参した日本円を、トーマスクックという旅行者のための換金所で、決して有利とはいえないレートで両替したお金で支払ったのでした。
さて、これを「ぼったぐり」と見るか、「いい経験」と見るか、意見の分かれるところだと思われますが、総じて、私の変身ぶりを見たアキコをはじめ、「素敵になった」と褒めてくれました。確かにそれまでの私の髪は、安いカットしかしていなかったので、汗の流れ落ちる量と髪の乱れも半端でなく、見るに見かねてお母様が好意を申し出てくれたのでしょう。そして、私は、3時間、英会話のレッスンができたと思えば安いものです。
海外旅行で大変身した。というのもなかなかおしゃれな体験だと思ってます。私の変身振りを見たい人、早く会える機会を持てるといいですね。