午前中、本屋に立ち寄り、目に付いた「言わぬが花」という新刊書を手に取った。
中村獅童さんのお母様、小川陽子さんが、歌舞伎の名門萬屋に嫁ぎ、獅童さんを育てた半生記と、歌舞伎に欠かせない着物について、語り書きされている本です。
今の獅童さん人気を支えているのは、このお母様だったのかとうならされます。
本の帯には「闇夜を駆け続けた獅子を叱咤激励した孟母」と獅童さんからの推薦文がしたためられております。
萬屋の嫁としての修業時代、獅童さんの初舞台から見守り続けた時代、獅童さんご贔屓のスパイダーマンのお扇子の写真も披露されています。
日本一のモノで心を尽くすという教えや、着物をまとう心持など、なるほどとうなずくことばかり。もう少し近ければ、着物で観劇に行きたくもなりました。
今は、嫁となった竹内結子さんから「お母様お願い」と言われ、孫の面倒を看ることもあるという作者。素敵な一冊です。
帯には「もちろん、僕は読みません」と獅童さんが書いていらっしゃいますが、きっと、一番の愛読者は、彼に間違いないでしょう。
