leaf's blog

記録しておきたい文章を綴ります。

読書

『三つ編み』レティシア・コロンバニ

三つ編み 作者: レティシアコロンバニ,?崎順子,齋藤可津子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 書評家の斉藤美奈子さんが絶賛していたので、購読。 フランスの作家で、全世界で話題になっているよう…

高峰秀子が愛した男

高峰秀子が愛した男 作者: 斎藤明美 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/01/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 図書館で予約して、高峰秀子関連の著書を追いかけています。 松山善三と結婚し、新婚当時は「逆格差婚」だったのですが…

戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇

戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇 作者: 堀川惠子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/07/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 図書館で予約できたので。 「桜隊」という移動演劇集団が、広島で被爆したこと…

『地蔵千年、花百年』柴田翔

地蔵千年、花百年 作者: 柴田翔 出版社/メーカー: 鳥影社 発売日: 2017/04/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 『されど、われらが日々』で芥川賞を受賞した柴田翔の遺言ともいうべき一冊。 彼の小説には、大学紛争の影がいつもつきまと…

『騎士団長殺し』村上春樹

『騎士団長殺し』を再読。 もどかしさ、まどろっこしさ、、、が充満しつつ、1部2部で約1000頁。 結局、あれもこれも何の「暗喩」だろう? はっきりさせること、エピソードを回収することが無駄なのか。 小田原に住む日本画家というだけで、姉が師事し…

サラバ!

作者を初めて知ったのは、Eテレのスイッチインタビューで、椎名林檎と対談していたのを観たとき。その後、直木賞を本作で受賞し、再放送が2度もあったのですが。 その風貌も、関西弁をエネルギッシュに話す姿も、ワクワク感全開で、アマゾンにポチっと。 主…

キャプテンサンダーボルト

年末年始に購入した本をもう読んでしまった! さまざまな事情が交錯して、「にっちもサッチモ」状態からいかに脱出するかというストーリー。 登場するエピソードの元ネタを考えるにつき、時事ネタ満載なので、「イキのよい」うちに読み終えられてよかったか…

恋歌(れんか)

直木賞を受賞したことで、初めて知った著者の作品。 時代背景や主人公の生涯など、一切知らぬまま、読み始める。 明治時代、歌塾「萩の舎」を主宰する中島歌子という歌人の弟子「花圃」が、師匠が倒れたという知らせに駆けつけた。師匠の私室を整理している…

レオ・シロタ

日本を愛したユダヤ人ピアニスト レオ・シロタ 作者: 山本尚志 出版社/メーカー: 毎日新聞社 発売日: 2004/11/01 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (3件) を見る 戦前から戦後にわたり、17年間も日本に滞在した世界的ピアニストの評伝…

ロスジェネの逆襲

ロスジェネの逆襲 作者: 池井戸潤 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2012/06/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 5回 この商品を含むブログ (55件) を見る ドラマ「半沢直樹」、東京編から観ました。 悪役の香川秀之さん、「歌舞伎に集…

清須会議

清須会議の映画プロモーションが、またまたしつこい。 単行本は高くて、図書館の順番も果てしなく遠く、読むのはあきらめていたが、文庫版が出たことがわかり、映画を観る前に読む。 ほとんどが登場人物の「モノローグ」であり、現代語版である。 恋や妬みの…

だから荒野

桐野夏生さんの新作・・・だから(?)さっそく、amazonで購入。 久しぶりの当たり! 女性の「あるある」感満載! 平凡な40代女性が、家族のきしみを感じ取り、彼女の誕生日を祝う席から失踪する。 彼女の行動が、家族の知らなかった面をあぶりだすきっか…

冷血

以前から購入してあったのですが、2段組み上下だったので、入院時に読みとおそうと思ったのですが、4人部屋が意外に楽しく、下巻は、退院してから読みました。 ネットで知り合った若者二人が、ゲーム感覚で一家4人を殺害。 その「やりきれない」犯罪を、…

日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体

とりあげるか迷ったのですが、これを自ら回避することは、自己認識がまっとうにされていない裏返しではないかと思いなおし…。 書店3つを回ったところ全て売り切れ。仕方なくamazonで取り寄せました。 日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社+α新書)作…

上野先生、勝手に死なれちゃ困ります~僕らの介護不安に答えてください

上野先生、勝手に死なれちゃ困ります?僕らの介護不安に答えてください? (光文社新書)作者: 上野千鶴子,古市憲寿出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/11/04メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 親を介護する準備、親に死なれる準備、その心構えを…

日本辺境論

日本辺境論 (新潮新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/11メディア: 新書購入: 29人 クリック: 793回この商品を含むブログ (350件) を見る 語彙力・読解力検定1級受検問題集に「現代社会を読み解く15冊」が提示してあった。 図書館で検索…

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/04/12メディア: 単行本 クリック: 3,074回この商品を含むブログ (162件) を見る 自分が読む前に、書評を読まないようにすることが、どれだけたいへんだったか…

樺美智子 聖少女伝説

樺美智子 聖少女伝説作者: 江刺昭子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/05/27メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (5件) を見る 1960年、私が生まれて11日後に、樺美智子はこの世を去った。 まっすぐに「みんなのため」に奔走し、命を…

コモリと子守り

コモリと子守り作者: 歌野晶午出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/12/15メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る 歌野晶午さんの新作。 てっきり「コモリ」という名字の人が出てくるのだと思っていました。 この…

高台にある家

高台にある家 (中公文庫)作者: 水村節子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/09/21メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見る 娘の水村美苗さんの講演会で、買い求めた一冊。 70代に小説修業を始め、娘のアドバイスを…

フェミニズムの失われた10年?

正しい書名は『社会運動の戸惑い~フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』。 社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動作者: 山口智美,斉藤正美,荻上チキ出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2012/10/31メディア: 単行本…

ソロモンの偽証

700ページ以上もある3冊を「最後までしんどい」「最後がもうきてしまう」「結末よ、まだまだ来ないで」と逡巡しつつ読了。 昨年発刊されたミステリーの話題作。 テーマは「男子中学生の死は自殺だったのか?」。 その死をとりまく「偽証」に翻弄されつつ、…

小銭をかぞえる

昨年の芥川賞作家・西村賢太さんの受賞前の作品。 彼が、年末の「平成教育委員会」の回答者として出場していたとき、不正解が多く、それも狙い通りを外さない、サービス精神なのかなと思えた。 短編が2作品。 「焼却炉行き赤ん坊」を読んでいると、そこそこ…

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昨年ベスト1という評価の高い本で、図書館でもまず借りれないと思い、アマゾンでポチっと購入。 昨日夕方から読み始めて、結局、深夜まで読み続けて読了。 ある県警の広報を担当する主人公・三上。 「宮仕え」なので、今置かれている位置で、それまでの評…

母の遺産-新聞小説

こんなにストライクでタイムリーな小説があったなんて! 主人公・美津紀は50代の子なしミセス。 家計は、相当に恵まれている。 わがままな母の介護、姉との確執、夫婦関係。 読売新聞の土曜版に連載されていた、本物の「新聞小説」。 何世代にも渡るエピソー…

残り全部バケーション

★余生は儲けモノ。そんな思いで、裏稼業に精を出す男二人。 ★「どうせ一家は解散なのだから、秘密の暴露をしあおうじゃない?」と母親が言い出す。 ★「適番」(適当な番号)をかけて、相手が友達になってくれるかどうかを「賭ける」。 伊坂幸太郎の作品は、…

55歳からのハローライフ

年末の自分へのボーナスとして、Amazonで新刊書を4冊購入。 図書館では、予約が難しいものばかり。 で、初めに手に取ったのは、村上龍の「55歳からのハローライフ」。 地方紙に連載されていた、中編小説を5編。 村上龍さんがテレビ出演などで抱いた「今」へ…

夜のピクニック

ずっと読みたかった本。 学内イベントで、高校生が夜通し歩く。 年に一度なので、3年生にとっては最後の行事。このタイミングを逃しては、生涯話しかけることもない同級生が誰にもいる。 当然、「憧れの人に声をかけたい」とか、「誰と誰はつきあっている」…

悪の教典

イイノホールで開催されたイベントに登場した、推理作家6名のうち、未読だった貴志祐介さんのベストセラー「悪の教典」。やはり筆者の趣味であるクラシック音楽が重要な小道具になっていました。 上巻は、図書館で順番が回ってきたが、下巻は、まだまだ順番…

ジェノサイド

7月3日にイイノホールで開催された、推理作家6名のトークセッションに出ていた高野和明さんの著作(日本推理作家協会賞)を初めて読みました。大著で、いくつもの場面が交錯し、登場人物も多岐に渡るので、2度じっくりと。ものすごいスケールです。アメリカ…